水痘帯状疱疹ウィルスによって発症する感染症が、帯状疱疹です。最初の感染では、水痘(水ぼうそう)として発症します。その後、主に皮膚にでた発疹から神経を伝わって所属の後根神経節内にウイルスが潜伏するといわれています。潜伏感染していたウイルスが何らかの誘因で、再活性化して発症するのが帯状疱疹です。再活性化する場合の誘因ですが、疲労の蓄積や免疫力の低下、放射線の照射などが主なものです。50歳を過ぎてからの発症が多いのですが、若い人の例もあります。
ぴりぴりした皮膚の痛みに始まり、皮膚の赤みや水疱などが現れます。全身に出現の可能性があります。検査は、ウィルスに対する抗原抗体反応の検証や、ウィルスの遺伝子検出などにより行われます。当院では迅速検査キットを用い、最短15分ほどで診断が可能です。水痘帯状疱疹ウィルスに特化した抗ウィルス薬を用いて治療します。強い痛みを伴って重篤化すると、入院治療が必要になります。他のヒトから感染して帯状疱疹になるわけではありませんが、乳幼児でワクチン接種歴がない場合、水疱瘡を発症する危険がありますので、罹患した人との接触には注意が求められます。帯状疱疹を疑われる場合には自己判断せずに当院にご相談ください。
皮フ科
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